ルート・ブリュック展 行ってきた。
伊丹市立美術館。初期の焼き物はホントかわいい
後期はどんどんミニマルアートになっていくからこの辺までがいい。
大いに刺激受けました。
シッカロールを混ぜ込んだ乳白色の下地に面相筆で描いた細い墨の輪郭線。昔から藤田の絵は大好きなのだが今回始めてシゲシゲ観て思った。
この人の描く女性キャラは可愛くない。単に俺の趣味じゃないだけなんだろうけど2~3点を除いてほぼだめだった。猫とか風景とか骨董品とかは素晴らしかったので残念なのだが、特に子供の絵や宗教画のマリア様などはわざと気持ち悪く描いてるだろうレベルでゲッソリしてしまった。まぁ個人の感想なのが、フェルメールや若冲と比べると集客力もイマイチのようでした。
でも技法的には大変参考になったし、何より俺はこの人の日常を楽しんでこちょこちょ色々作ったりする生活態度そのものが好きなので、藤田世界に浸れたのは得難い経験でした。京都市美術館は改装中。平成31年度内のリニューアルオープンの由、楽しみ。
ブラブラしてて見つけた 『THE NEXT WORLD MUSEUM 黄泉 カオスの間』
「入って観てもいいですか?」と尋ねると「500円いるよ」と言われたので、嫁と1000円払って入る。
色んな人がTWITTERとかでUPしてるのでこの辺で。ちょっと寺山修司っぽい感覚で時代的に分かりすぎるくらい分かるので頑張っていただきたい。
御池に移動して車停めてぶらぶら。懐かしい喫茶築地やVOXビルがまだ存在してることに驚嘆しつつ先斗町で飯食って帰る。第二京阪が出来て京都まで1時間めっちゃ近い。
大学時代6年もいたのだが、年取ってからの方が京都はオモシロイと思った。またじっくり来てみたい。
来る2017年8月11日~9月24日まで、徳島県立文学書道館にて
兄の吉村萬壱が、展覧会をするみたいです。
原稿とか油絵とか水彩とかオブジェとか、いろいろ出品するようです。徳島は我々にとってはゆかりの土地なのでお声がかかったようですが、とても広い会場で一般510円の入場料も頂くようなので「はたして誰が見に来るのか?」とちょっと心配してます。
しかしまぁ専門の私が見ても、文学者のARTとしてはかなり達者ですし、全体的にもなかなか面白いものに仕上がっている様です。公演もあります。
まぁひとつこの機会に是非一度、吉村萬一の爆発した脳内をご堪能下さいませ!
◆永平寺◆
北陸自動車道を金沢に向かって、ここに寄らない手はない。夕方だったので光が美しかった。禅宗は禁欲的で坊主がセクシーだから仏教の中では一番好きな宗派だが、殊にここ永平寺は禅宗の美が凝縮されているバリバリ現役の修業の場で、全くもって恐れ入る。
◆加賀観光ホテル◆
片山津温泉の腐りかけのホテルだが、味があってレトロ感満載で大いに気に入った。泉質は塩辛すぎて髭剃り後に沁みたが、コスパ考えたら十分合格点、素晴らしい宿だ。
◆金沢21世紀美術館◆
ご存知大成功した美術館。エルリッヒの『スイミング・プール』とか、大学のバレー部の後輩ヤノベケンジ君も頑張ってた。いい美術館だ。週末だったので人が山盛り来てた。
◆贈呈式◆
受賞作『臣女』読まれた方は分かると思うが、よくこれに恋愛文学賞をくれたものだと思う。懐深いわ。それに何だか審査員の方とか出版社の方とかいい人ばかりで兄は恵まれておるわ。
◆じろあめ 俵谷本店◆
半沢直樹観てないけど、彼が好きな飴らしい。建物渋い。
◆テルメ金沢◆
宿が東急ホテルだったので温泉入りたくなって行く。金沢まで来てスーパー銭湯だが、ここもレトロ感あってよかった。湯質が源泉なのでなかなかどうして本格的な温泉だった。男湯で悪さをする人は犯罪ですみたいな張り紙がいっぱい貼ってあって、ひょっとしたら「発展場」なのかな?
◆鈴木大拙館◆
ここは資料館ではなくて、まさに禅を実践する建築の様だった。独りで静かに訪れたらまた違った楽しみ方ができるんだろう。これは温泉、美術館、記念館、すべてに言える。文化に触れるときは独りがいい。
◆四高 第四高等学校 (旧制) ◆
どうやら我が泉鏡花先生は、ここ受からなかったようだ。しかし秀才が犇めいてた伝統ある学舎というのは、アホな自分などは自然と頭が下がるな。
◆泉鏡花記念館 ◆
鏡花ファンなので楽しみにしてた記念館。一番驚いたのは手稿や書簡があったことと、その字が素晴らしく美しかった事だ。ここの館長さんは日本恋愛文学振興会の会長さん(金沢学院大学長)で今回の賞の主催者であらせられるので、是非鏡花の字の複製を販売してほしい旨、兄を通じてお願いしたく考えるものです。
◆志摩 国指定重要文化財のお茶屋さん◆
観光名所としてはここが一番よかった。
という訳で、運転手という名目で旅行させてもらってありがとうございました。
しかし、何と言うか金沢というところは、やっぱり京都の真似だな。全国99%のシェアを誇る金箔というものが金沢のすべてを代弁している様に感じた。なんだろう、文学は本物なのだが、九谷焼と輪島塗と金箔にまったくもって辟易してしまったのだ。