『2019.07.17 絵日記 行く川のながれは絶えずして。』

土地持ちの大家さんが頑張って、近所の廃屋の取り壊しが始まった。塀に囲まれていた廃屋の内部が徐々に明らかになって興味が尽きない。戸がもがれたタイル張りの風呂や植物に支配された居間や朽ちて斜めになった大黒柱が、以前そこにあったであろう一家団欒の歴史に終止符を打ちながら崩れ落ちていく。

まさに『行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。(方丈記)』である。

この事務所も昔の町会館なので、多くの人が集まって喧々諤々(けんけんがくがく)やってたであろう歴史がある。しかし建築士だった亡き父によると築80年は経っているらしいので随分ガタが来ている。雨漏りが直ってないのにまた週末低気圧が迫っているし、これから台風も心配だ。泡のようなすみかであっても引っ越し魔だった俺が漸(ようや)く落ち着いたお気に入り事務所なので、願わくば俺より長生きして欲しいものだ。

 

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